月曜日, 12月 9, 2024

退職をスムーズに進めるために

● 退職をスムーズに進めるために
育児や介護、自分の健康の事情などで退職する際には、特に問題なく退職できるのですが、例えば「人間関係に耐えられなくて」「スキルアップのために転職したい」といった理由では、引き止めにあってしまいなかなか辞めることができなかったという方が多くいます。 また、引き止めても無駄とわかった途端に、まるで人が変わったかのように無視されたり嫌がらせを受けたりして、退職の日まで針のむしろのような苦痛を味わうこともあります。
できるだけ退職時の周囲にかかる迷惑を最小限に抑えつつ、スムーズな転職にするためにはどのようにするにはどのようなことに気をつけたらよいでしょうか。

● 仕事探しは在職中にしておく
転職支援会社でもハローワークでも在職中に次の仕事を探すことが可能です。周囲にやめることを報告しないで、勤務先がまず確定してから報告したほうが良いでしょう。
仕事から仕事の間が3か月ほど空いてしまうと、色々と手続きが煩雑になりますしその間の収入もありません。看護師は引く手あまたですから就職先にあまり困ることはないのですが、自分の望んだ条件が十分に満たされる就職先をじっくりと探すのなら、時間をかけて在職中から慎重に就職活動をしていくことが望ましいです。
気分を変えるために遠方に転職を望んでいる方は、地方ごとの看護師情報サイトをチェックしておくことをオススメします。
まず土地ごとの雰囲気を知り、自分に合った看護師の求人を探すようにしましょう。

● 上司に辞意を表明するのは3か月前
健康上の理由やその他のやむを得ない事情により、即退職しなければならないときを除いて、可能であれば退職・転職する3か月前に上司に辞意を表明しなければなりません。一般企業では1ヶ月前でもOKとされているようですが、一般的に退職者が出た場合、求人情報を掲載しますが、募集人員に達するまで1ヶ月ほど募集を行う場合があります。それからの面接・試験・採用に至るまでの期間も考えると2ヶ月は必要になるということになります。
また、引き継ぎが必要な場合は、その人が採用されてから数週間は引き継ぎをしてくれなど雇い主からの命令がある場合があります。規定で引継ぎ期間が決まっている場合があります。それらのことから3か月前と言われています。後に残される同僚が大変なことになりますので、少なくともやめる1か月前にはきちんと上司に報告するようにしましょう。

● 就業規則がある場合は要注意
病院から生活費や学費の援助を受けながら看護師になった方は、最低でも2年間は勤務することといった規約がある場合があります。勤務しながらその給料の中から奨学金の分を返済していくのですが、何らかの事情のために途中退職となった場合は、その奨学金をすべて一括で返金しなければならない場合があります。
奨学金はかなり高額ですので、残すところあと数ヶ月で返済金が少ない場合には良いのですが、1年以内に退職となると返済金がかなり高額になってしまいます。

● 休職や退職の相談は、すぐ上の上司に相談しましょう
いきなり大勢の前で退職届などを出すのではなく、お話があるので時間を作っていただけないでしょうかと伺いをたてて、相談室で丁寧に気持ちを話すことが大切です。また、上司に話さず看護師長などに飛び越えて話してしまうと上司の心象を害してしまいますのでご注意ください。

●退職願と退職届の違いを知っておくこと
退職願いと退職届では大きな差があります。場合によってきちんと使い分けをしないと公開することがあります。
退職願は、「退職したいのですがいかがでしょうか」と雇用主に伺いを立てる形になります。そのため、人員不足で今退職されるのは非常にまずいと雇用主が判断した場合は退職できなくなりますし、○月○日まではお願いだから退職しないでと退職予定日を大幅に延長させられる場合もあります。
退職届は、「○月○日をもって退職いたします」という固い意志を雇用主に伝える文書になります。そのため雇用主から強く引きとめに遭う可能性が少なくなったり、退職日を大きく変更しなくても良いというメリットがあります。しかし、何らかのトラブルがあって転職できなかった時に「退職を取り消すことができない」ということをしておかなければなりません。
どちらにしたらよいかよく考えてから提出してください。

★ 退職願と退職届
退職願と退職届の作成例もあります。様式が勤務先で決まっている場合がありますので、事務に確認してください。
⇒ http://www.taisho9.com/maeni/negai.html

● 引継ぎは丁寧に
看護師のネットワークはかなり広く、家庭内の事情まで通じている場合があります。退職時に引き継ぎをせずに去っていったといったウワサはあっという間に広がります。次の勤務先でも影響があるかもしれませんので、引継ぎは丁寧に誠意を持って行ってください。どうしても時間が取れない場合のことを考えて、引き継ぎ内容を文書にしておくと効率よく引継ぎができます。次の人が決まっていないあいだに退職する場合にはほかの同僚に引き継ぐ必要も出てきます。

● 勤務先から受け取るものと返却しなければならないものをチェック
退職にあたって保険の手続きなどのために必要な書類を受け取る必要があります。
「雇用保険証」「年金手帳」「源泉徴収票」「離職票」などです。この離職票は退職日までに次の仕事が決まっていない場合にハローワークに提出して失業手当を受け取るための手続きに必要な書類です。勤務先が決まっていれば特に必要がありません。
退職するにあたって返却が必要なものは「健康保険証」です。その他には「IDカード・ネーム・制服・病院から支給されたもの」は返却しなければなりません。制服はクリーニングしてから返却しましょう。
気をつけなければならないのは、データをUSBに入れて持ち出すことです。例えば自分で作成した資料や書類であったとしてもUSBに入れて持ち帰ることはできません。また自分で使用しているパソコンにメールのやり取りなど消去しておかなければならないものもある場合がありますので、チェックすることをおすすめします。

★ 退職時に必要な書類などについて
⇒ http://kagayaki-nurse.jp/manual/taishoku-flow/187/

● 税金や年金の手続きに関してもチェック
次の勤務先が決まっていて、退職日から一ヶ月以内に就職できるのであれば、保険の手続き等について次の勤務先の事務さんが手続きを代行してくれる場合があります。けれどもそれ以上期間がある場合には、年金等自分で手続きを行わなければなりませんので、詳細を以下のサイトでチェックしておいてください。
⇒ http://kagayaki-nurse.jp/manual/taishoku-flow/193/

● 周囲に転職・退職することを知られたくない
転職・退職をする際に直接の上司に相談するのですが、辞意を申し出てから退職する日まで期間がある場合は、いろんな嫌がらせや無視などバッシングが大変なことがあります。そのこともあって、周囲にあまり知られたくない場合は、上司にギリギリまで秘密にしておいてくれませんかとお願いしてみましょう。